「ねぇ、美未。 ケジメってやつだよ」 梨花子はあたしの考えていることがわかったのか、はっきりと告げた。 「この前、美未は気にしないで、って言ったけどさ。 あたしにはそれは無理。 だって美未見てたら、やっぱりどこか無理してるもん」 「梨花子……」 「あたしはね、美未に素敵な恋をして欲しいの! だからさ、次に進むためにも、チョコ渡して、想い伝えて、ケジメつけよ?」 ぎゅっと、梨花子があたしの両手を握る。 大好きな親友の、優しく真っ直ぐな瞳。 もう……逃げられない。 そう思った。