……騙された。

完っっ全に騙されたっ!!


「梨花子」

あたしは、隣にいる親友に声を掛ける。

「んー?」

呑気な声に、軽くムッとしながら言った。


「あのさ、
〈スイーツ食べ放題〉に行くんじゃなかったの?」


その質問に、梨花子はにっこりと微笑む。

これは……誤魔化そうとする時の笑顔だ。


梨花子。

あたしたち何年付き合ってると思ってんの?


あたしは確かに昨日聞いたんだから。


電話口で、

「明日スイーツ食べ放題行こう」

って言った梨花子の言葉を。