蒼の王様、紅の盗賊

〜4〜





アスラが捕まったという知らせがジルの元へと舞い込んだ丁度その頃



陽の届かない薄暗い地下の牢で
そんな牢の鉄格子の中で、まだ王様と盗賊の奇妙な会談は続いていた。






「───女。お前は何故、盗賊などやっている?」




四方を全て壁に囲まれた牢の中、シュリの少し低い声が空間を震わせ

壁に反響させる。





「.....あんたには、関係ない。

あんたのような全てに恵まれているような奴に、分かるはずないからな。
私たちのような者の気持ちは」




反響するその声に、アスラは顔を逸らして
吐き捨てるように答える。




「そうだろ、王様?」



そして冷笑を浮かべて、アスラは再びシュリの方を見た。


そんなアスラの態度を前に、シュリは少し眉を潜めるが
ほとんど気に掛けない様子で、アスラの紅い瞳を見返した。





「あぁ....お前らのような盗賊の考えることなど、俺には分からない。

分かりたくもないな」




ぶつかる視線。紅と蒼。

二つの色は、互いに退こうとはせずに
互いに負けじと、正面からぶつかり合う。






「だが、俺はこの国の王なんでね。民の声には耳を傾けなきゃならない。

───たとえ盗賊でもな?」




「───フンッ。
なかなか王様っていうのも楽じゃないみたいね」