蒼の王様、紅の盗賊








ただの気分の問題だ。

シュリは何があったのかという質問の矛先であろうことを想像してフッと自らの髪に―――すっかり短くなった自らの銀色の髪に手をやり、そう答えた。



シュリの象徴の一つとも言えた長く美しい銀色の髪。
整った顔立ちに煌めく蒼い瞳。
そして流れるような長く美しい銀色の髪が彼の特徴であり、少年ながらのその美しさはこの国に留まらず世界中に知れていた。

それが、その美しい髪がバッサリと切られていた。
今までと違い、男性らしい短い髪に。
短髪というにはまだ少しだけ長いが、肩に付かないくらいの長さにまでバッサリと切られていた。












「い、いいえっ!
その髪も勿論そうなのですが........何かその、何かシュリ様自身が変わられたように思えて―――」



従者が畏れ多そうにそう言う。






「私―――いや俺自身が、か......」



「っ!
も、申し訳御座いませんっ!
私のような者が出過ぎたことを―――」



「........いや、構わない。
確かに、確かに少し変わったかもしれないな」




従者の言葉に一瞬だけ驚いたような表情を見せたシュリ。

だがそれから数秒考えてみた末に自分でもそう感じたのだろう。
シュリはフッと薄く笑った。










「それも気にするな。
これはただの―――ただの心の問題だ」



笑ってそう言った。
その表情は昨日までとは違って何処か清々しく見えて、従者は思わずシュリに見惚れた。








.