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"殺し尽くせ"
"壊し尽くせ"

"そして全てを奪い尽くせ"









悪いことはしてはいけない。

人には平和が一番だ。
人が人を思いやる気持ちがあれば、皆幸せに生きていける。





............そんな上辺だけの綺麗事を言っている奴等が、世の中で一番嫌いだった。
奴等の御高説に反吐が出た。

そんな奴等、全て消えてしまえばいいと思った。消してしまいたいと思った。









平和なんて願っても、何も変わりはしない。
神を信じても、その祈りに答えてはくれない。

待っていても、ただ嘆いていても何も辛く苦しい不条理な現実は変わらない。




何もしなければ、いつまでも不条理な現実に囚われたまま死にゆくだけ。
そんなの、御免だった。











だから俺は、奪った。
傷付けた。殺した。

何もかも己のために。
取り留めもなく沸き上がる欲望のままに生きるために。満たすために。



俺は実に身勝手で、そして実に哀れだった。








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