蒼の王様、紅の盗賊

〜2〜





「あー....暇だな。何にもすることねぇし。
なぁ俺達、こんなとこに居る意味あるのか?」



バルトが自らの拳で気絶させた衛兵を哀れみつつ、急ぎ足でアスラの元へと向かう中

バルトの向かうその先にある城門では、二人の衛兵達が
城門の壁によそりかかりながら、ハァと憂鬱なため息を洩らしていた。





「....だよなぁ。

別に誰が襲ってくるわけでもないこの城を、何で俺達が見張んなきゃいけねぇんだよ」



一人が溜め息をつくと、もう一人も釣られるように
そんな言葉を洩らす。

この二人は仕事中だというのに.....何とも怠慢である。






「だってよぉ....お前、考えてもみろよ?

この国っていうのは、悪がつくことが何でも嫌いなので有名なあの蒼の王様が治めてるんだぜ?」




衛兵は、自分の寄り掛かる壁の隣に立ててある
護衛用の槍を、指先で弄びながらもう一度、溜め息をついた。





「そんな王様の居る城に、攻め込んでくるような勇気ある奴なんて居るか?

いや、居ねぇさ」




「だよなぁ.....。
あの王様の恐ろしさは、この国どころか他の国にまで広まってるって噂だしな」



そして再びに漏れる、今度は二人同時の溜め息。





「───本当、無駄だよなぁ....俺達の仕事って」