蒼の王様、紅の盗賊

 
 
 
 
 
というよりも、バルトの所属する月読の盗賊団な掟というのが
『平和のための盗み』で、月読の盗賊団に所属する者は皆、バルトと同じような意志を持っていた。





(....どうしようか)




バルトは暫く考え込む。
沈黙が、バルトしか居ない空間を包む。

───そして。






(.........借りるくらいなら、いいよな?)



そしてバルトは、沈黙の末にそんな考えに行き着いた。

.....まぁ、それでいいのかと疑わしい気は大いにするが。





だが、バルト本人は
その自分の考えに納得したらしく
もう既に足は、馬小屋の方へと向かっていた。








「.....行くか」



馬小屋に辿り着いたバルトは
さすが本職、スルリと中に入り込み、華麗に馬を一頭外へと連れ出した。


そしてそのまま馬へ跨がると、合図と共に駆け出す。
仲間の....アスラの元へ。





馬で駆けてくバルトの姿は、あっという間に遠ざかり
長く続く道の先へと、吸い込まれるように消えていく。





....バルトが、遥か彼方に見えなくなった後の地面には

「馬、お借りします」と何とも達筆に、それも大きく堂々と書かれていたのだった。