「じゃあ、彼女のところにでも、」 「‥‥お前、何か勘違いしてんだろ」 「勘違いも何も、っ」 顎をクイッと上に持ち上げられた。 目が合ったアイツは、「ばーか」と言って笑う。 「オレはお前のことを迎えに行こうとしてたんだけど」 「な、」 「つーか、お前以外に誰がいるんだよ」 "オレの、愛しい女がさ” するりと頬を撫でられ、低い掠れ声で囁かれた。