宙に込めた想い

「病名は……、なんですか?」

お父さんは、先生の目をちゃんと見て、病名のことについて聞いた。

私は、お父さんを見た。

泣いてないのかなと思っていたが、涙は流れてはいないけど、涙目になっていた。

お父さんに、聞かれた先生は、数秒間、うつむいて顔をあげた。

「それが、……。病名が分からないんです。まだ、あきらかにされていない病気だと思われます。」