「お母さん、これ見て。」

りかは、私に、持っていた手紙らしきものを見せた。

私は、りかからそれを受け取り、差出人を確認する。

「りなから?」

そこに書いてあった名前は、“水瀬莉々菜”。

私の娘からだった。

「そうだよ。お姉ちゃんからの手紙。棚の中の引き出しにあったんだ。お母さんだけじゃなく、お父さん、私、奈々さん、大志くん、お兄ちゃん、花菜さん、藤岡先生、西山さんのも。」