宙に込めた想い

「はい。」

私は、莉々香ちゃんとそんな話をしているけれど、頭の中は『渡したいもの』でいっぱいだった。

「あの、奈々さん。今朝、メールした渡したいものなんですが、これです。」

莉々香ちゃんは、鞄の中から、手紙を出し、私に向けた。

「奈々さん。これは、お姉ちゃんが、奈々さんに書いた手紙です。