宙に込めた想い

私は、こくんと頷き、先生を見る。

「その、病名は…………。分からないんです。」

え……?

先生、今なんて?

病名が、分からない?

なに?

そんな病気に、私は、なったの?

信じたくない。

でも、信じなくちゃいけないんだ。

私は、目にたまっている涙が垂れそうだった。

「治療法も、正確な症状も、分かりません。」

そ、そんな……。

う、そでしょ……。

私は、目にたまっていた涙が垂れないように我慢していたのに、そのたまっていた涙が溢れ出した。