宙に込めた想い

「あ……、外にいると思うよ。」



外……か。



でも、なんで、お母さんは泣きながら、外に出ていったんだろう。



私が意識をとりもどしたから?



それで、感動して泣いているの?



いや、私にはそう思えなかった。



「わかりました……。ありがとうございます。」



私は軽く頭をさげて、お礼を言った。



「いえいえ。でも、すぐに退院できて良かったね。莉々菜ちゃん。」



「はい!」



私も、良かったと思っている。



病室からでは、宙が見れないし星も見れないからだ。