泣きつかれて私はいつの間にか寝ていた。


そばにあるケータイを除くと今は深夜4時ぐらいだ。


よし……逃げよう……


仕事にも遅れてしまう。


手から点滴を抜いて、服を着替えて、荷物を持った。


裏口を私は知ってる。


そこからこっそり出て、外に出た。


少し陽が出て少し明るかった。


ここから家まで歩いても15分ぐらいだ。


家に着くと、すぐにお風呂に入った。


髪を乾かして早めに病院に向かった。


「今日は早いね」


「ちょっと早く起きちゃって……」


医局に進んでいくと、翔さんが走ってきた。


「昨日連絡入れたのに気付かなかった?」


「え??」


「柚姫の患者が急変して連絡入れたんだけど……」


「すいません……日曜日披露宴で飲んでしまって寝てました……」


「それじゃ困るよ?次から気をつけてね」


「すいません……」


ポケットからケータイを出すと、確かに連絡が来てた。


寝てたのかなぁ……


「あっ柚姫体調は?」


「すっかり元気ですよ!ありがとうございます。」


「良かった!今日はできたら朝にリハビリしてもらっていい?雪が今日の午後有給とってて少ないから午後に回って欲しいんだけど……」


「わかりました!」


「ありがとう!助かる!」