「えっ……?」


今翔さんなんて言った?


「あ、俺仕事戻るわ、無理するなよ?あ、何かあったら連絡しろよ?」


と言って、紙を置いて翔さんは玄関に向かった。


ふと開くと、きれいな字でメールアドレスが書かれていた。


「あ、外まで見送ります」


と言って、玄関まで行った。


鍵をかけてエレベーターに二人で乗る。


この密閉された空間で1階まで下がる。


なんか……すごく緊張する……


ふと彼の目を見ると、不意に目が合ってしまった。


急いで逸らしてまた見る……


なんか顔が赤く感じた……


「あ、暑いよね……顔赤いよ?」


「えっ……」


彼は整った赤い顔を手で覆った。


「エレベーター遅いね……」


そう言われ、ふと今何回が見ると、行き先を押してなかった……


「天然で可愛いじゃん」


そう言われ、顔が熱くなる……


なんで熱くなるの?


暑いから?


「わざわざ降りてくれてサンキュっ……お大事にな?何かあったら連絡しろよ?」


「ありがとう……!」


そう言って、ゲストの駐車場へと向かっていった。


「あ、翔!あんたここに住んでたの?」


目の前には美人な女の人……


彼女さん……?


「おう、奈津……お前もここか?」


「そうよ、ここに住んでんの……」


「そうか……忙しくてずっと連絡出来なくてごめんな!またな」


「うん、またな」


その声がして、急いでエレベーターに向かった。


ほほには涙がいつの間にか伝っていた。