中には潤がいた









かれは私を見ると驚いたような顔をした











「亜李朱、なんで、」









「あなたがいるような気がして……






満月の夜、あなたは必ずそこで月を見つめているから」










「そうか、








体はどうだ?」










「もう、大丈夫よ。そもそも、私は怪我一つしてないんだもの」











「そうだな」









潤はクスリと笑う