コツコツと靴の音をたてながらビルの階段をのぼっていく 出血していた血はもう固まってしまった 薄暗いビルの階段はひんやりとした空気がただよっていた 大きな扉はいつも私たちを威圧し続ける その扉をいつものようにノックする 「はいれ」 ギギー 「嘘猫もつれてきたのか」 「はい。」 バタンッ