ピピピピッ ピピピピッ カチャッ

嫌な夢をみた。

また始まった。私の大嫌いな、1日が。

(よし。がんばろう。)

洗面所の鏡の前で笑う練習をする。

今、私はひとり暮らし。だから、お弁当は自分で作る。朝ごはんは、食べられない。

そして、いつも通り、制服を着て、髪の毛を整える。

カバンをもって、靴をはいて、家をでる。

『いってきます。』

誰もいない家にむかってつぶやいた。

学校に着く前に、演技するために気持ちを切り替える。

学校に着くと、すぐに後ろから抱きつかれてこけそうになった。

(チッ。だれだよ。)

「らなー!おはよ!」