「げほっげほっ……げほっ……げほっ…にがっ!なんやこれっ!?」


「せんぶり茶。胃にええよ。」



「良かったなー、けんしろー」



棒読みの鰍掩は、碑鉈の微笑みに何となくの違和感を覚えた己に拍手しようと思った。



「けど、こんなんどこで?」


「お客さんにもろたんよ。このカスミソウと酔芙蓉とオリーブの実と一緒に。」



「けったいな人やな。統一性があれへん。」



確かに関連性が見当たらない。



「ポエム好きな人でな、花言葉にちなんだもんくれはんねん。」



退屈な日常にはオリーブを贈ろう
それはつまり平和ってこと


退屈な人生ではない毎日にはカスミソウを贈ろう
それはつまり感謝ってこと


あなたがいる世界にはセンブリを贈ろう
それはつまり安心ってこと


繊細な美を奏でる酔芙蓉と共に



「メッセージカード付なんや。」


「色々なこと知ってはる人なんやけど、感想不要でおいていきはるから。これみたいに実用性があればええんやけど。」



苦笑いの剣を見る限り、ありがた迷惑な部分もあるようだ。



「かしゅー様~~!聞いてくださいよ~」



扉を開けた柿蒲は何やら怒っていた。