クラッカーにはご用心

『これであなたの情報も安心!』と書かれた怪しげな本を片手に、涓畤壟は何やら必死な様子。


流れからして蜜穿の話しを聞いたからのようだが、あいにくパスワードの話しではない。



しかも、狼狽え方が何故かスパイ染みているのは、言わずもがな深夜番組の影響で、もう誰も気にしない。



「各所轄に配布する警鐘ポスターの監督や撲滅資料作成の手伝いなどもしているんだ。」



警察の捜査協力だけではなく、民間企業からの依頼も警察経由で引き受けている。


安全性をトリアージ形式で評価して、警告したり改善策を提案したり、結構好評なのだ。



蜜穿を評価されていることが殊犂も嬉しいらしく、鰍掩や楮筬に対しても笑顔になる。



「ほんで、蜜穿が働いとるさかい、自分は呑気にお茶しとる訳か。税金泥棒がええご身分やで。」


「………ふん。そこの下僕に命令だけしてる貴様とは違う。真面目に働いて、少し休憩しに来ただけだ。……蜜穿、こんな奴といると悪影響しかない。出るぞ。」


「ごちそうさまでした。」



捨て台詞並みにさっさと出ていく殊犂。


仕方がないという雰囲気でついて行く蜜穿は、また来ますと小声で言う羽目になった。