イジワル先生とわたし






人をちゃんと好きになったのって、いつが最後だろう。


高校生になって何度か告白されて、お付き合いなるものをしたことがあるけれどわたしのバカ加減に嫌気がさしたのか振られることも度々あって。


そりゃ、振られたら落ち込むし泣いたこともあるけど3日も経てば立ち直るし。


相手への気持ちなんて、3日で立ち直れるくらいのものなんだと今のわたしは思っている。


そう考えると。


少女マンガのように人を好きになってすごくドキドキしたり、日常がキラキラ輝いたり、夜も寝れないくらい悲しくなったり。


わたしは本当の恋をしたことがないのかもしれない。




「(本当の恋、ね〜。)」




今のわたしじゃ、まだまだ先の話なのかもしれなかった。




人が溢れて騒がしい廊下を抜けて、教室。


わたしの座席はなんと!一番前!

最悪である!




「クソ!早く席替え求む!」

「ぼちぼち居眠りもできない席ね。」



かわいそ〜、なんてたぶん思ってもいないなるちゃんのドSなお言葉を聞きつつわたしは席についた。

ちなみになるちゃんは、一番後ろの窓際。


なんていい席なの!羨ましい!!!



チャイムが鳴り、バタバタとみんな席に着くけれどやはり新クラス。

新たな出会いにみんな心踊らせているのだと思う。去年より一回り成長したクラスメイトは、誰も彼もキラキラ輝いていて。



あぁ!なんも成長してないであろう、わたしからするとみんなの輝きがとても眩しい!


溶けそう!!