「ぐぬぬぬ。」
只今、数学の授業。
朝は時間がなかったので、まだなるちゃんには昨日の出来事を話していません。
昼休みに伝えたいと思っています。
そんなことより……。
「じゃあ次、この問題解いてみろ。夏野。」
「………。」
さっきからユキヤせんせーの名指しが止まりません。
なんなのイジメかこれは!!
授業が始まって早々、名指しで問題を解かされ続けているわたし。
これで4回目だ。
解かされ続けていると言っても、数学なんてまっっったく分からないので答えようもない。
「すみません、分からないです…。」
「教科書とにらめっこばかりしてないで、ちゃんと先生の話を聞くんだな。」
「……ううっ。」
痛いところを突かれた。
振り返りざまに、わたしの方をちらっと見てはイヤな笑みを浮かべるんだけど、その顔もかっこいいと思ってしまうのは何故なの…?
授業中、イジメは続いたんだけど。
その度にむかついたり、かっこいいと感じてしまったり。
今日のユキヤせんせーは意地悪だ。
