イジワル先生とわたし






そしてわたしは重大な事に気づく。


一番前の席にいるわたしの解答用紙を、先生は見ていたのかもしれないということに。

ま、まさか。

そんなことあるはずないじゃん。


今は春頃の日中で。

暑いはずがないのに、汗が出てくる。




「夏野。お前、放課後準備室に来い。」




ひぃいぃいぃい!!!

見てたんだ!見てないはずがなかった!


さっきまで笑顔だったのに、とんでもなく恐ろしい真顔なんですけど!?!?


俯いた顔はそのままに、視線だけあげるとユキヤせんせーの恐ろしいほどの真顔は一変していつも通りの表情になっていた。


な、なにその技術。


わたし本当に泣きそうだ。


小テストが始まる時のように、なるちゃんへお助けの視線を向けたけど。

今にも爆笑しそうな顔の前で、手のひらを合わせて合掌のポーズ。


あ、見捨てられた。




「なるちゃあぁあぁあん!!!」

「うるせーぞ夏野!!廊下に立ってろ!!」




本格的になるちゃんに泣きつくわたし。

そして、ユキヤせんせーに本気で怒鳴られ廊下へ追い出された。



なんていう厄日なんだ今日は!!!