イジワル先生とわたし







入学式の日から一週間。


結論から言うと、わたしはこの七日間ドキドキしっぱなしだった。




「みんなー、今日は小テストするぞー。」



あぁ…、今日もなんてイケメンボイスなの…。



声に気を取られて集中できない。

顔をまともに見るとドキドキしてしまうので、わたしらしくもなく数学の時間は教科書とにらめっこである。


……ん?まてよ?

今、小テストって言った??




「オーマイガー!!!」

「夏野うるさい。」

「へあっ!?…ご、ごめんなさい。」




思わず叫んでしまった。

そしてユキヤせんせーのつっこみの速さ。


ど、どうしようわたし。

せんせーのイケメンボイスのせいで、一週間まともに授業なんて聞いてなかったし。元々、数学が苦手なのにテストなんて聞いてない!


なるちゃん助けて!!

の、視線を向けたけれどなるちゃんは親指を立てるだけですぐそっぽを向いてしまった。



あぁ!冷たいよなるちゃん!!