頬と一緒で、手のひらはぽよぽよしてるし。

繋いだ手が恥ずかしくなって、俺は再びそっぽを向いた。


「おやすみー!よく眠るんだぞー」


…って。

コノヤロ。

人の気も、知らないで。




―――――――……

―――――……

―――……




ベッドの上、繋いだ手はそのまま。

心地良さそうに眠る姿が一つ。


(なんでお前が…!)


俺より先に寝てるんだよ。


『あたしが寝ずの番をしてあげるからね!』


って意気込んで30分。

逆に俺が眠れない。

繋いだ手は、しっかり握られていて、身動きも取れない。

男の部屋でここまで熟睡できるなんて……、


(絶対小林くらいだよ)


床に座って、ベッドに俯せに寝ている。

床暖房だけど、かけ布団は被ってるんだけど…。


―――でも。


(小林もまだ病み上がりだし…)