安堂くんは本気だ。
前みたいに、看病の時とは違う。
だって簡単に、この手を払えない。
「……やっ……」
本当に、安堂くんはやめてはくれない。
その行為も徐々にエスカレートしはじめて、素肌が見えていた。
「………んっ……!!」
膨らみに初めて感じる、手のひらの感触。
安堂くんの手が触れている。
このまま簡単に触れてしまう。
ヤダ。
やっぱりヤダ…!
こんなのって―――…。
「……………いや…っ……」
声を上げたと同時に、安堂くんの動きが止まった。
ふるふると見上げると、あたしから視線を逸らした冷たい横顔。
「ちょっと、一人にさせて」
吐き捨てるように言った安堂くんが、あたしを置いてリビングから出て行った。
「っ安堂くん…っ」
パタン、とドアが閉まった。
閉まった瞬間に、何かが終わってしまったかのような、言葉にできない不安が背筋を這いあがった。

