バイトが終わってから、さっそくあたしはピアスの偵察に行った。
(へ~…結構色んな種類あるんだ…)
ピアスを開けていないので、今まではあまり関心がなかった。
壁にかかっているピアスを見て、ふと、下のショーケースに飾られているピアスへと視線が移った。
(あ、これ可愛い…!)
可愛いけどシンプルな、丸い形のピアス。
(あ、こっちもいい!)
隣にはこれまたシンプルだけど、四角の形のピアス。
どっちもイイ。
どっちを想像しても、かっこいい。
(もとがいいから)
安堂くんの顔を思い出して、ニヘラとする。
で、そのお値段は…。
「…ひっ!!」
丸いピアスの方が8千円。
四角のピアスの方はなんと大台の1万円だった。
(…………うそ……)
想像よりもはるかに高い金額に、愕然とする。
それから他のお店も回り、手頃な値段のピアスをいくつも見たけど…。
でも。
さっき見た2つのピアスのことが忘れられない。
(高いけど、高すぎるけど……、でも!)
18歳の誕生日は一度しかない。
その誕生日、安堂くんにとって忘れられないものにしたい。
「………っ!」
ちょっと高いけど、あのどちらかのピアスを買う!
しかしそうなると、もっとバイトの時間を増やさないと足りない。
(だって、ケーキも大きいの買いたいし…)
四角いピアスを買うとして、1万円と、ワンホールの大きなケーキが4千円として……。
それに、デートのための可愛い洋服も新調したいし、コスメとか、他にも色々…。
指折り数えて、項垂れた。
これは、ちょっと、ヤバい。
そこで、ポケットに入れていた携帯が震えた。
(あっ…!)
安堂くん!

