翌朝7:00 まりあの部屋

蒼兄ちゃんが、起こしてくれた。


蒼介「まりあ、おはよう。
朝だから起きて。
いい天気だよー」


蒼兄ちゃんに体を揺さぶられて、
やっと目が覚めた。


蒼兄ちゃんの声は聞こえていたけれど、
体が辛くて起きるのがしんどい。


蒼介「目、あけたね。検温しよう」


朝の検温は、毎日のことだ。


ピーッピーッピーッ


蒼介「38.5
起き上がらなくていいよ。
今日は学校お休みだな。
電話しておくから」


まりあ「えーっっ? 大丈夫だよ。
学校行ける」


蒼介「無理だってば。
38.5はお休みしないと。
お兄ちゃんたち
病院の仕事があるから
学校で具合が悪くなっても
迎えに行けないから、
我慢してうちで寝てようね」


まりあ「点滴するの???」


蒼介「するよ」


まりあ「点滴なんてイヤ。イヤ」


蒼介「点滴で早く治そう」


まりあ「点滴って何本やるの?」


蒼介「できるだけたくさん。
今日は点滴しながら
おうちで寝てようか?
その方がいいよ」


まりあ「つまんなーい」


蒼介「まりあ、そういうわがままは
駄目だよ」


グスン。


蒼介「泣かない、泣かない。
点滴終われば元気になるよ」


蒼兄ちゃんが、頭をなでてくれた。


いつもの笑顔で部屋を出て行った。


この部屋で一人ぼっちで点滴するなんて、
退屈だし、寂しいよ。

グスン。