蒼兄ちゃんに誘われて夜散歩にでた。


蒼兄ちゃんと手を繋いで、
ただ目的もなく歩いている。


蒼介「僕は、あんなふうに
まりあとけんかすることはできないから
友がうらやましいよ」


友くんが?




蒼介「今ひとりの男の子のが、
うちのクリニックで
おねしょの治療してるんだ。
まりあのクラスの子だよ」



まりあ「うちのクラスの男子?誰?」



蒼介「医者の守秘義務があって
名前は教えられないけど、
例の校外学習のために治療してるんだ」



まりあ「クリニックに来るってことは、
おねしょは病気なの?」



蒼介「小学3年生になっても
まだ週に数回おねしょするようだったらね」



まりあ「どうやって治療するの?」



蒼介「お薬飲んでもらうのが主な治療法で、それでもよくならないときは
心の問題かもしれないから
時間をかけてゆっくりゆっくり悩んでることがないか?
きいていく治療法もあるよ」



まりあ「じゃあ、まりあも
薬飲むからちょうだい」



蒼介「まりあは1回だけだから、
お薬はあげられないよ。
でもお話はきけるよ。
せっかくこうして散歩してるんだからさ」