友くんの外来の方が
先に終わったようで、
蒼兄ちゃんより先に
友くんが帰宅した。


まりあ「お帰り、友くん」

友「ただいま」

まりあ「友くんのビール
冷やしてあるから持ってくるね」


友「いいよ、
ビールより先にしなくちゃいけないことが
あるんだから。
ここに座れ」


テレビの前に座ると、
友くんに体温計をつっこまれてしまった。


友「おまえ、赤い顔してるじゃん。
兄貴にまりあの様子見てくれって
言われてるんだよ。
薬は?
ちゃんと飲んだか?」


まりあ「飲んだよ」


友くんに飲み終わった薬の
空パッケージを手渡す。


ピーッピーッピーッ


友「あと10秒」


友「37.8
やっぱり熱がある。
パジャマに着替えてベッドに入れ」


まりあ「まだごはん食べてない!
テレビ見てるのに! 
まだ宿題おわってないのに、
どうしたらいいのよ〰!」


友「着替えて寝る!」


もうパニックだ。


友「まーりーあー。
早くベッド行け。38度から点滴だぞ」


まりあ「宿題手伝って。算数教えて〰 」


友「いいから早くしろ!」


まりあ「待って、ちょっと待って」



友「早くベッドに入りなさい!」




結局は、お姫様抱っこされて
ベッドに寝かされちゃった。



友「算数の宿題はやっといて
やるから休んでろ。
じゃあな俺ビール飲むから」



ドSのように思える友くんでも、
言ってることは正しい。