蒼介「友、まりあの背中を叩いて
どこが痛がるか
場所を探しといてくれる?」


友「わかった。おいで」




痛いところをわざわざ探すなんて、
ありえない。



無理!無理!無理!


蒼兄ちゃんは背中を叩かれる痛みが
全くわかってないよ。






友「逃げるなっ。おいで。こらっ!」



まりあ「友くんはイヤ。
蒼兄ちゃんの方がいい!」



友「全く、言うこと聞かないやつだなぁ」



蒼介「今、エコーのプリントアウト
してるから
友にやってもらってね」


まりあ「えー、蒼兄ちゃんがやってよぉ!」


蒼介「なんで?
今こっちやってるから
友にやってもらって」


そんな↘︎


グスン。




友「ここに座れ。
駅前に新しくできたスイーツの店で
パティスリーアンソレイユ
って知ってるか?
けっこう行列してて
普段は買えないけど、
今日たまたま患者さんの家族が
差し入れしてくれたんだ。
おやつに出そうと思ってたんだけどな。
まりあがそんなに背中を叩くのが
痛いんだったら
もしかしてスイーツが食べれない病気
かもしれないな?」



スイーツが食べれない病気なんて
本当にあるのかな?




友「そうなったら、お兄ちゃんたちは
スイーツで まりあはお粥だな」




なんであたしだけスイーツ食べれないの↘︎




おやつがお粥だなんて、悲しすぎるぅ。




まりあ「お粥なの?」




友「うっそ。そんなこと信じるなんて
やっぱり小学生だな(笑)」





友くん、実はスイーツ男子。


あっちこっち食べ歩いて
SNSにあげている。





友「早く終わらせてスイーツ食べよう」





友「ちょっとさするよ。
ゆっくりリズムつけていくから
響いてきたら痛くなる
ちょっと前に教えて」



痛くないかも……



まりあ「そこ」



友「OK。
この検査、人によっては
激痛らしくてさ。
おじいちゃん患者さんでも
大騒ぎする人が
時々いるんだよな〜」



蒼介「さぁ、背中のエコー検査
終わらせて
休憩にしよう」








お兄ちゃんたち、きのうも夜遅くまで
電気が付いていたから
仕事してたんだと思う。



多分、疲れてて甘いものが
食べたいんだろうな。