そんな2人奇妙な光景の中に、
蒼兄ちゃんが
検査に使う器具を持って現れた。


蒼介「…………??? ああ、びっくりした。
何やってんの?」


友「……まりあが体重計嫌がるから
2人とも一緒に体重はかろう
って事になってさ。
だけどこれエラーがでてはかれない」


まりあ「せっかく、やったのにね」



蒼介「100Kgオーバーで
エラーが出るんじゃないの?」


友「それでエラーなわけだ。納得」


蒼介「何遊んでんだよ。
まりあ、小学校5年生くらいになると
ダイエットに興味をもつ女の子も
増えてくるけど、
まりあの場合は体
重は体調管理の大切な
バロメーターだし、
お薬の分量を決めるときに
把握してないと
困ることなんだからね。
はい、体重計のって」


まりあ「友くんが抱っこで
体重計のるって言い出したんだよ。
なのに、まりあだけ
怒られなくちゃいけないの〜」


蒼介「友が言い出したの?」


まりあ「そうだよ。
友くんは怒られないなんて
ズルい!!ズルい!!」


いつも怒られちゃうのは、あたしだけ。



蒼介「まりあが、いっぱい食べて
健康で丈夫な子に
育ってくれることが
お兄ちゃんたちの
楽しみなんだよ」


なんだかんだ言われて
その気にさせられて
体重計にのった。

ああ、恥ずかい。


蒼介「32Kg。だいぶ5年生の
平均体重値に近づいて来たね。
いいよ」





蒼兄ちゃんも、
時々いじわるする友くんも、
あたしの成長を
喜んでくれるようで
その成長記録は
タブレットに残されていく。



蒼介「お姫抱っこ、結婚するまで
してあげるよ」