点滴をはじめてから3日がたった




朝7:00

蒼介「おはよう、まりあ」



どうしても朝は苦手なあたし。




ピーッピーッピーッ


蒼介「あ、熱下がってる。
よかったぁ。
起きろ、おーい」


まりあ「熱下がってるの?」


正直、もう少し寝ていたいんだけどな。


まりあ「よかった。
今日から学校に行ってもいいんでしょ?」


蒼介「行かせてあげたいところなんだけど、後もう1日だけ点滴つないで安静にしておこう」


まりあ「熱ないなら、点滴しないもん!」


蒼介「明日は学校行けるから」


まりあ「蒼兄ちゃん、時々約束やぶる」


蒼介「約束は守るよ。
まりあ、今日は僕も友も休診だから、
午後から検査しよう。
まだどうして熱が出たのかもわかってないし、いい機会だからいろいろ調べようよ」



まりあ「なんの検査するの?」



蒼介「予定では今から採血をして、
まりあにおしっこを取ってきてもらって
採尿でしょ。
それから2階の検査室で心電図。
それとお腹のエコーをとる。
そこまではいつもやってるからできるよね?その後、休憩。
それもできるよね。
その後は…」


まりあ「?」



蒼介「その後は、おしっこの穴からお薬を入

れて膀胱にどれくらい溜めることができるか

レントゲンを撮って調べる。

その後、お薬を普段のおしっこをする時と同

じ様に出してもらうところをレントゲンで

撮って調べる。

最後にカテーテルを入れて膀胱にどれくらい

お薬が残っているか調べる」



蒼兄ちゃん、いつもより早口になってる。



蒼介「おしっこの検査は3つだよ。
うまくいけば15分くらいで終わる検査だから。
まりあがちゃんと協力してくれれば、
そんなに痛くないから」



蒼介「はじめての検査だから
大変かもしれないけど、
この検査だけでいろんな事がわかるんだ。
お兄ちゃんたち2人とも
すぐそばにいるから心配しなくていいんだよ。
まりあがどうしてもできそうにないってお兄ちゃんが判断したら途中でもやめる。
できないものはできないでいいから。
どうする?
この検査はまりあがやるって言ってくれないとできないから」



まりあ「やる」



検査の内容はよくわかんないけど、
蒼兄ちゃんは優しいからやめてって言ったらやめてくれるはず。





蒼兄ちゃんを困らせたくない。


ただ、それだけ。