バカの日常

次の日のテストはまぁなんとなく出来た。

ていうか、あの問題の量はないわ。

あやうく最後までやれなくなりそうだった。


でもこれでやっと、三教科終わったぁ!


明日は社会か...

帰って勉強しなきゃなぁ
と考えていると


「ゆ、う、きー!」

「う゛っ!痛いわ彩葵!」


後ろからドーンっ!と言いながら突撃してきたのは彩葵。


その後には心葉がいた。


「今日の帰りはパフェだよーん!」

「え?いやいや、勉強は!?」

「私もそういったよ。でも彩葵ったら何にも聞かないの」


あーそうなんだ。じゃなくて!

「パフェってまさか...」

「そう!あの彩葵が由樹に奢らされたと、こ、ろ♡」


うわぁ。

仕返しか。

ひどいわっ!信じてたのに!


と脳内劇を繰り広げる中勝手に話を進んで


「じゃあ出発ー!」


「あ、行くのね...」





学校から徒歩十五分くらいの距離にあるお店。

すごっくパフェが美味しくて有名!


その中でもあたしのおすすめは...


抹茶チョコパフェと、オレンジ&メロンパフェ!


ほんとに美味しいの!

まじで!ほんとに!


と熱く語っていると


「あ、由樹!」

「?あ!香恵!と...まさか健斗さん?」

「え?あれ?知ってるの?」

「健斗!この子が私を助けてくれた...」

「え!?ほんと?あの時は本当にありがとう!俺のせいなのに...」


やっぱりどこかしら顔は浩哉とにてる

でも性格は違いそう...


「いえ。全然そんなことは...。それより、おふたりはデート中?」


ニヤニヤして香恵に聞くと

ボンッ!と赤くなり


「う、うん.../////」


あー……この子は心葉タイプだ!

よし!からかえるぞっ!


「あ、じゃあそろそろ私たちは帰るから...またね!由樹!あと、杉原さんと樋さんも!」


ふたりははーい。と言って唖然としていた。


香恵たちが帰って


「ちょ、ちょっと!なんであのミス有原と仲いいの!?」

「有原さんって言えば...浩哉の事を狙ってるって噂の...」

「ちがうちがう。浩哉のお兄さんと付き合ってるんだって」

「じゃあなんで...あんなに一緒にいるんだろう...」


さぁ?それは知りませんがな。


てか、ここでも勉強出来るじゃん...


ノートを出すと

パシッ!と手を握られた。

彩葵と心葉に。


「由樹...ちょっと話があるの」

「...聞いてくれないかな?」


なんだなんだ??かしこまって...

とりあえず頷くと


「...あ、あのね!...彩葵たち...何も知らないんだけど!分かんないんだけど!...由樹は...浩哉と...付き合わないの?」

「...え?ごめん。話の意味が...」


「だから...浩哉に...告白しないのかなって...」

「...前も言ったけど」

「だから!!...そうやって、言い逃れをしないで」

「彩葵たちにも相談してよ。何でも聞くからさ」

「...そのために今日こんなところに呼び出したの?」

「うん...」


こんなテスト期間真っ最中に?


「馬鹿なんじゃないの」

「え!?...でも!逃げないで欲しいから!」


逃げてなんかないよ。

何に逃げるっていうわけ

「...あたしは逃げてるわけじゃないよ。ただ期待しないだけ。前に、告白した時。すごい期待しちゃったからさぁ...もうそんなに期待したくないの」

「...それを...にげてるっていってるの」

「あぁ...なるほど。」

「...好きならさ...伝えなよ」

「そうだよ!...心葉みたいに...」


...そうだよね..え!?

「まてまてまてまてまてまてまて。心葉コクったの!?」

「シィー!声が大きいわバカ!」

「いや!だってそりゃ...!」

「...確かに告白したし...伝えたけど...振られちゃったよ。」


...そう...なんだ。


「だけどさ!後悔なんてしてないし!」


後悔なんて...してない...か


「伝えて...みようかな」


「ほんと!?」


うん。

でもまぁ。

タイミングを見てからだけど


「じゃあ、結果楽しみにしてるからね!」

「おう。じゃあ今回は...心葉の奢りで!」

「まて!割り勘だ!」

「ちぇ...」



でも、ありがとうですなぁ。

ふたりとも。