「すっごーい!やったね佐季!総合15位なんてすごいよ」
廊下に張り出された期末試験の結果を見て、郁が腕に飛びつく。
こんな結果取っても、今更何の意味もないと思うと余計虚しくて仕方なかった。
「ねぇ、今日はみんなで放課後どっか行かない?」
「え、良いの?」
「うん、勉強はもう良いや。頑張ったらなんか疲れちゃったし」
「じゃあパーッとカラオケでも行く?」
「また?郁は本当にカラオケ好きだね」
「うーん、でもカラオケだと千紘が唄わないからなー」
「じゃ俺ボーリングがいい」
「葵!いいねそれ」
ぬっと後ろから出てきた葵は私の顔を見るとふっとさりげなく笑った。
「もう勉強勉強言わないんだな」
「別に。もう終わったし、色々とね」
「色々?」
「こっちの話」
