お店に着くと中はすごく広くて、黒を基調とした内装はお洒落というか雰囲気があって。
こういう場所に来るのに慣れてないあたしはキョロキョロしてしまう。
中央にはダーツで遊べるようになっているようで、何人かの男女グループがゲームをして楽しんでいた。
「あ、来た来た!葵くーん」
一人の女の子がこちらに気付いて大きく手を振る。
きれいな巻き髪がふわふわと揺れて大きな目がすごく可愛い女の子だった。
「あ、この子が言ってたユメちゃん?かわいーね!私アイっていうの。よろしくね」
「よ、よろしく」
「ユメちゃんもあっち行こ!」
初対面でも人懐っこいアイちゃんは、あたしに腕を絡めるとぐいぐいお店の奥へとひっぱって行く。
奥には大きなテーブルとそれをソファが囲むようにして置いてあって、すでに7人のメンバーが座っていた。
「ユメちゃんでーす!」
「うお、可愛いじゃん。葵の友達」
「だろー?変なことすんじゃねーぞ」
「変なことって何だよ、葵じゃあるまいし」
「なんで俺だよ、ばーか」
