「愛梨また無理してる。なんか元気ない。」
「……っ、」
なんで分かるの?
すんごく心配してくれてるのが分かる。でも、言えない。
貴方が好きで仕方がないし本当に私でいいのか不安なのなんて言えないよ。
柊翔くんは優しいから。
不安なんか消してくれるような言葉を言ってくれると思う。
でも、それが苦しい時だってある。
「はぁー、愛梨、今日家で話があるから」
「えっ…」
ずっと俯いてばかりの私に優しく微笑み頭を撫でてから空き教室を後にした。
撫でてくれた手が大きくて祈里が前言ってた私を見る時優しい顔をするって言ってたのが少しわかった気がした。

