私はあなたの婚約者




俺は何も言わず後ろから愛梨を優しく抱きしめた。


「……柊翔……くん??」


「愛梨……好きだ。」


優って奴が愛梨の中に居てもいい。
でも、俺は愛梨が好き。俺のことも見てほしい。


俺は愛梨を守りたい。愛梨を笑顔にしたい。



それから愛梨も俺も何も話さないまま
運動部の声がただ響き渡っていた。