「待ってよリオン」
一人の少年の声が森の中に響いた。
「しっ、静かに!」
リオンと呼ばれた少女が小さな声で言う。
「だって…」
「あんた今の状況分かってんの?」
「逃げてる…」
少女は無言で前を向いた。
「ねぇ 待ってってば!」
グイッと引っ張られ少女はずっこける
っ…あんたねぇと言おうとした瞬間、ニンゲンの声がした。
「どうし(ムグッ」
少女は咄嗟に少年の口を塞いだ。
(辞めてよ)
「ニンゲンだってば!」

少年は静かになった




「どうしてこんな事になったの……」