俺だけを見てろ

いや、本当に怖かった。
怖くてまだ震えが止まらない。

「………紘、大丈夫だから」
「……………うん」

工藤君はそっと抱きしめてぽんぽんと頭をなでてくれた。

「もう、俺がいるから」
「うん。ありがと………」

工藤君のおかげでだんだん落ち着いてきた。

「落ち着いた?」
「…………うん」

落ち着いたけど、でも………。
離れたくないな。

「もうちょっとだけ……」
「えっ////////あ、はい」

初めてだ、こんなの。
もっとずっと一緒にいたい。
ずっとくっついていたい。