俺だけを見てろ

盛り上がりが静まると代表の俺達は箱に向かって走った。
先輩方は我先にと箱の中に入っていく。

「なんでそんなにやる気満々なんだよ」

理解できないとぶつぶつ呟きながら俺も箱の中に入ると一瞬、叫びそうになった。

「……………マッ、マジかよ」

マジでコレはないわ。
なんだよコレは…………。

「カボチャパンツと……白タイツにマント」

…………最悪だ。
なんで俺が、王子のコスプレを!!

衣装を睨み続けてしばらくすると箱の外から女子生徒の黄色い叫び声が聞こえてきた。
どうやら先輩方が箱から出てきたらしい。

「クソッ…………」