俺だけを見てろ

近くでニヤニヤしてないでさ本当に助けてよ。

「えー?どーしよっかなー?」

3つ上の兄ちゃん“楓弥”は姉ちゃんの方を向いた。
俺達のボス……つまり1番上の姉ちゃんの意見がないと下の俺達は何もできない。

「あー、聞いてよ楓弥ー」
「なに?」

姉ちゃんは四つん這えが辛くなったのか俺の上に座ってた。

…………座るんじゃなくてどいてよ。

「蓮ねー、好きな子がいるんだってー」
「おー!マジか蓮」

いや、なんでこのタイミングで暴露しちゃうんだよ!!

「あとねー」

まだあるの!?