俺だけを見てろ

マズイ!
家族の誰かにこの格好を見られる。

「姉ちゃん!」

力づくでどかそうとするけど姉ちゃんも力づくで上から抑えつけてきた。

なんだよ姉ちゃん、力強いな!

「あ…………」

階段の方から声が聞こえた。
振り返るとニヤニヤとした表情のアイツがいた。

「兄ちゃん………」
「なになに?お兄ちゃんがいるのに蓮君よぉ、お姉ちゃんを襲っているのかい?」

襲ってるって、違うでしょ!?
どっからどー見ても俺が襲われてるの!!

「大胆ですねー最近の高校生は」
「……………助けてよ、兄ちゃん」