俺だけを見てろ

女運についているのか、ついていないのか全くわからない中学時代だった。



「あんまガツガツした女タイプじゃないんだよなー」

女の子ならおしとやかで静かな子がちょうどいい。

ブツブツ呟きながらなんとなく図書室に入ると窓際の机で勉強をしている女の子がいた。

風になびく綺麗な黒髪………。
それに、綺麗に整った小さな顔………。
そして、髪を耳にかける仕草に大人の色気を感じる女の子。

「っ……………」

ヤバイ、もろタイプだ。

上履きの色を見ると俺と同じ赤で同学年だということがわかる。