俺だけを見てろ

「………寝よっか」
「うん…………」

紘は相当眠かったのか目を閉じるとすぐに寝息が聞こえた。

「………いつもありがとうな、紘」

紘を起こさないように慎重にブレザーを脱いでそっと紘にかけた。

「寝顔、可愛い」

紘の寝顔をしばらく堪能していると俺も眠くなって目を閉じた。

俺達はまだ恋人関係とかそんなもんじゃないけど、でもこういう特別な時間を好きな人と過ごせるのはいいなと思った。