ぶっころのことばに押されたのか、 古めかしい水着をバックに入れ込むと、熱気に晒される35℃の街中を懸命にじーは歩いた。 バスと電車を巧みに乗りこなし、 よろよろと後楽園入り口に向かうと 満面の笑顔でさやかがそれを迎える。 「ほほほ。今日は仲良くプールをエンジョイしましょうね。雅叙さん」 (お前の目論見はわかっているぞ…) じーは心中ぺっと吐き捨てた。