さやかは逃げ惑う奴が大嫌いだった。 自分を変えようともしないでぐちぐち言おうものなら、はっとばしたいとすら思っている。 だから、決して親友にはそうなって欲しくなかった。 親友が悔しいのは自分とて同じだから、 負の感情に陥る前に 自分を高めて欲しいと思ったのだ。 さやかなりの じーに対するかたちのない応援である。 鏡に映った己を認識したじーに、 それは確かに届き、火をつけた。