富士中がエクステを丁寧に結び上げている間、じーはただ鏡に映る醜い己を ひたすらに見つめていた。 拓海がいつだか言っていた事を思い出す。 あれは東京の街に二人で出かけた時だった―。 どう見繕ったってイケメンと銘うたれる 拓海と、お連れの乞食さんみたいなじー。