大学のテラスで一人参考書を眺めるじーに、さやかはいつものように声をかけた。

例によって寸分違わぬ美しい巻き髪に、赤文字雑誌から颯爽と飛び出て来たようなファッション。

そしてくるくる変わる愛くるしいその瞳の魅力に、誰が抗えようかとじーは夢想すらしていた。