その頃じーはさやかと別れ、大学校内の ゼミ室に向かっていた。 階段を一段一段登るたびに、絶え間なく汗が吹き出た。 携帯のバイブ音がその布切れのような安バックの沈黙を打破するなり、じーは 猛烈な勢いで携帯を開き、着信ボタンを プチリと押し込んだ。